保健学は、人間を身体面のみならず、精神的、社会的側面からも把握し、健康の維持、疾病の予防・診断技術・治療・リハビリテーション、さらには介護予防を探求する全人的医療の学問です。
高度専門化の進む医療現場では様々な医療職種が国家資格の認定を受け、多方面から複雑化した医療に携わっています。それぞれの職種が専門技術を向上させ、職種間の連携を円滑にする事により、人々が満足した医療を受ける事ができます。また、疾病の予防対策や治療後障害に対して長期にわたるリハビリテーションが、人々の健康を維持するために益々重要な役割を果たすようになってきました。さらに、高齢化の進む今日、看護・介護を必要としない健康な毎日を暮らすために、日々の生活にリハビリテーションの技術を取り入れる介護予防の普及も迫られています。
保健学はこうした現代の多様な医療・介護ニーズに応え、多角的な方向から健康維持・改善を図る学問であり、本学科は医学科と協調体制を基にチーム医療やチームケアを取り入れた全人的医療に必要不可欠な人材を育成する専門教育機関です。
身体の治療から心のケアまでの全人的医療を行う、看護師、保健師、助産師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士などの専門職育成を目指します。
各医療職の専門知識と技術を高めるとともに、緊密な連携のもとで保健医療を実践するチーム医療(総合医療体制)に必要な協調性や管理指導力を養う指導を行なっています。
今日の医療専門家は数多くの開発途上国において医療活動に従事していますが、その数はいまだ不足しており、より多くの優秀な人材育成が急務となっています。そのため、国際交流などをとおして、国際性豊かな医療専門家を育成しています。
保健学は将来に向けたより高度な学問体系づくりが大きな課題となっており、その能力を身に付けた専門職の育成に努めます。